タイトル | 転生したけど、王子(婚約者)は諦めようと思う | |
著 者 | 鬼頭 香月 | |
イラスト | 緒花 | |
形 態 | 文庫 | |
レーベル | アイリスNEO | |
出 版 社 | 一迅社 |
気がついたら乙女ゲームの恋敵役
ある日突然前世の記憶を思い出す。
そして、自分が乙女ゲームの中の悪役、主人公の恋敵であることを知る 。
Web小説でお決まりの異世界転生、乙女ゲームの悪役転生パターンの物語。
お約束のパターンを踏みつつも、何だか主人公とヒーローがやけに可愛く見える「転生したけど、王子(婚約者)は諦めようと思う」。
それでは、レビュー開始。
主人公は誰もが目を奪われる美少女
ノイン王国宰相・ザリエル公爵の一人娘クリスティーナは、王太子・アルベルトの婚約者。
高すぎない鼻に、形よい珊瑚の唇、染み一つない無垢な肌、家人によって磨き上げられる爪は優美であり、その所作は見た者が溜息を零すほどに洗練された、完璧なる淑女
“銀色の髪にアメジストのような澄んだ瞳を持つ”クリスティーナは、誰もが認める美少女。
十五歳の誕生日に、大好きな婚約者・アルベルトからの贈り物を見たクリスティーナは、自分が前世でプレイした乙女ゲームの中の、全てのルートにおいて主人公の前に立ちはだかる邪魔者として登場する恋敵役であることを思い出す。
転生したら乙女ゲームの悪役だった。
Web小説系でお約束パターンの物語ですが、特筆すべきは主人公が美少女であるところでしょうか。
美しく可憐な容貌と父親に愛情たっぷりに育てられたクリスティーナは、とにかく可愛らしい生粋の”公爵令嬢”。
前世を思い出したというパターンの物語では、主人公は前世(=現代日本)の記憶を主として行動することが多いですが、クリスティーナはあくまでもクリスティーナとしての思考が主。
そこが、他の物語との違いでしょうか。
恋敵役の悲しみ
乙女ゲームの中で、自分が必ずゲームの主人公の前に現れる。つまり、確実に主人公によって好きな人を奪われる未来であることを知ったクリスティーナ。
大好きな王太子アルベルトが自分以外の人間と恋に落ちる未来を知り、絶望します。
悲しみに沈みながらアルベルトと乙女ゲームの主人公クララとの出会いを見守るクリスティーナ。
クリスティーナの悲しみを知らない婚約者である”腹黒”王太子アルベルト。。
ゲームの通りに主人公クララを決して苛めることはしまいとするクリスティーナの誇りと婚約者を奪われる場面を見たくないという葛藤。
だけどゲームの通りに物語は進んでいこうとする 。
クリスティーナ目線の物語は、切なく悲しいです。
何だこの微笑ましいカップル
乙女ゲームの中では、主人公の恋敵役であり意地悪なキャラクターのクリスティーナですが、いやいや悲劇のヒロインでしょう!
というか、とにかく可愛い。
もし、前世の記憶がなかったとしてもゲーム主人公クララに意地悪なんて出来ないでしょ?という位の愛らしさ。
王太子・・・腹黒?
乙女ゲームのあらすじの通り進んでいく中で、二人の関係はどうなるのか!というところが見どころなのですが、何この可愛いカップル。
娘大好き!と溺愛する父親もお嬢様第一で王太子を蔑ろにする執事ハンスのキャラもなかなか楽しく印象的。
悲しい、切なく胸が締め付けられる物語なのに、読後感は、ほのぼのなのでした。
■ブックデータ
タイトル:転生したけど、王子(婚約者)は諦めようと思う
著 者 鬼頭 香月 イラスト 緒花 形 態 文庫 レーベル アイリスNEO 出 版 社 一迅社
【管理人評価】
・満足度 ★★★☆☆(星評価3.0)
・イメージキーワード
「可憐」「切ない」「乙女ゲーム」「ライバル」「ほのぼの」
・読後の感想
「切ないかと思いきや、予想外のほのぼの感」
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