お金大好き魔女ですが、あまあま旦那様にほだされそうです(フェアリーキス)


タイトルお金大好き魔女ですが、あまあま旦那様にほだされそうです
著 者江本マシメサ
イラスト封宝
形  態文庫
レーベルフェアリーキス
出 版 社ジュリアンパブリッシング

お金だけを信じる“沼地の魔女”、美貌の青年と出会う

過去の迫害の歴史から森でひっそりと暮らす、闇魔法使いであり”沼地の魔女”である主人公ユースディアは、ある日とんでもない美形の青年の訪問を受ける。

「あのーすみません。私は王都からやってきた者なのですが、死の呪いを解いていただけないでしょうか」

お金大好き魔女とお金持ち(貴族)である青年の婚姻譚「お金大好き魔女ですが、あまあま旦那にほだされそうです」。

それでは、レビュー開始。

お金大好きお人好し魔女、お金持ち(美青年)に出会う

確執がありつつも近隣の村人ともちつもたれつの関係を築いて生活をたてていた”沼地の魔女”ユースディア。

ただし、村は事情により取り潰され、生計をたてる道はなくなるという危機的状況。

今日は雑草のフルコースを作ろうかなと、のほほんと考えているところに現れた青年は、直視するのがためらわれる程の美形であり、お金持ちであり、恐ろしい程すれていない礼儀正しいお人好しだった。

余命半年の呪いとお金で繋がる契約婚

青年が魔女であるユースディアを訪ねた目的は、自分にかけられた呪いの為。

解除を希望する青年・アロイスにあっさり無理だと断るユースディア。

すると、彼は結婚を申し込んできた。

「死ぬときくらいは、優しい人に看取られないのです」

優しくこれ以上はなく性格の良いアロイスが見せる押しの強さ。

はたして、二人の結婚生活は?

チョロイのは誰?

森に訪ねてきた彼に対して、家の中に入るとき、お茶を出すときと、何かする度にお金を請求するユースディア。

ほいほいと言われるままにお金を支払い、結婚し自分が亡くなった後は、多大な資産を遺すと言うアロイス。

はっきり言ってチョロイ。

でも、実は、アロイス以上にチョロイのでは?というのが主人公ユースディア。

お金大好きにも関わらず、毎日1回発動する呪いに苦しむアロイスに対して、とっさに1ヶ月分の生活の紙幣(媒体として優秀)を消費して助ける。

涙を流しながら。

血の契約を元に結婚を迫るアロイスに、迷いつつ思わず契約を受け入れてしまったり。

迫害されてきた歴史を持つ魔女であり、信じられるのはお金だけ。お金は、信頼の証だと言い切るユースディア。

どこかやさぐれた態度を見せながらもお人好しなところが隠しきれず。

これは、ツンデレでしょうかね。

美しく育ちの良さ全開の性格な”絶滅危惧種の男”と育ちが悪い”沼地の魔女”。

待ち受ける姑。
超絶美形のアロイスに惚れている女性たち。

平穏ではあり得ない結婚生活は?
アロイスに呪いを掛けたのは、誰なのか?

恋愛よりも人間関係、ミステリー、お笑い要素が楽しい「お金大好き魔女ですが、あまあま旦那にほだされそうです」。

安心感のあるストーリーでした。

■ブックデータ

タイトル:お金大好き魔女ですが、あまあま旦那様にほだされそうです
著  者  江本 マシメサ
イラスト 封宝
形   態 文庫
レーベル フェアリーキス
出 版 社 ジュリアンパブリッシング
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★☆☆(安心感のある面白さ)
 ・イメージキーワード 
  「ツンデレ」「契約結婚」「お人よし」「魔法使い」「呪い」
 ・読後の感想
  「恋愛要素よりミステリー要素&人間関係が面白い」

【購入可能サイト】
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【余談】

苦い雑草茶を飲んでも「美味しい」といい、細々とぼったくるヒロインに対して文句を言うこともなくお金を出す。

にじみ出る育ちの良さは“絶滅危惧種”扱いされる程。幼い甥っ子に「厠に行かないと、思っていました」と言われる程の美青年アロイス。

あまりにも出来過ぎる青年がヒーローだと恋愛要素が薄く感じるのでしょうか・・・いや、ちゃんとあるんですけど。