タイトル | お前なんかいらないよ | |
著 者 | 立野 真琴 | |
形 態 | コミック | |
レーベル | ディアプラス・コミックス | |
出 版 社 | 新書館 |
顔はいいけど性格はひどい
そんなことを堂々と言われてしまう主人公・水端晴樹(みずはた はるき)の人生一度の痛い思い出とは 。
それでは、レビュー開始。
顔よし腕よし性格悪し
俺 カオだけで恋人切れねーもん
そんなことを堂々と言ってのける主人公・水端晴樹(みずはた はるき)は、フラワーコーディネーター。
性格はひどいがカオとフラワーアレンジメントの腕だけはいい
BLものでは珍しい両刀使いな主人公。
「恋愛は楽しく」が信条の彼は、男女問わず恋愛を楽しみ、現在の彼氏・ホテル支配人の三島から仕事をもらっていたりする。
そんな彼が、たった一度だけ失敗し痛い思いをした相手・尾瀬祥平(おぜ しょうへい)と再会する。
三つ巴ならぬ四つ巴?
ちなみに”痛い思い” というのは、比喩的な意味ではなく、文字通り身体の痛みでもあります。
浮気をして祥平にぼこられた過去がある晴樹。
現在彼氏である三島の紹介で一緒に仕事をすることになった祥平には、婚約者がいた 。
そうか
もうお前
俺なんか いらないんだな
ビッチ系な主人公・晴樹と浮気を許さない厳格な男・祥平。
『お前なんかいらねえっ』と言って(ボコられ)別れたにも関わらず、思い切り引きずっているのは晴樹の方ですね。
思い切り動揺している晴樹、平然としている祥平。
二人の関係を知っても動じない現彼氏の三島。
何も知らない祥平の婚約者・峰裕子(みね ゆうこ)。
ほんの出来心でした晴樹の行動が、全員の関係を壊してしまう 。
描かれていないソコが読みたい
あとがきより漫画家歴30年を超すベテラン作家の方の作品。
この方の作品は、少女マンガでよく拝見しました。
少女マンガ出身の作家の方は、ストーリー展開がしっかりしているというか、起承転結がはっきりしていて読みやすい気がします。
この作品も、晴樹が引き起こした出来事もその結果引き起こされる波乱まで、違和感なく引き込まれました。
ただ、祥平・・・冷静に見ると浮気したと言ってぼこぼこに晴樹を殴った過去からみてもドSというよりはDV気質ですよね。
そして過去の二人の恋愛模様が描かれていますが、付き合い前後のエピソードはあっても両思いになった瞬間が一コマ!
会話もない一コマ!
学生時代女性にモテモテだったという祥平が、告白するに至ったところが物凄く読みたかった!
そういえば、今回主役二人とも男女問わずお付き合いしてる・・・二人とも異性同性問わない恋愛体質ってBLでは結構珍しい気がします。
収録話
巻末にべた甘ショートストーリー「甘い繭」収録。
無精ひげ生やしたむっさい祥平が見られます。
隙のない人間が、恋愛に溺れるとこうまで崩れるのか!という典型というか、DV気質といい、本当、一歩間違えるとこの人はちょっと危ない域を軽々と超えてしまいそうな気配がします。
4人の中で一番三島さんが無傷というか、ゆとりある恋愛をしていたなぁと。
傷つけあう晴樹と祥平と比べてこういう大人な人は素敵だと思います。
うん、不倫してる男だけど。
■ブックデータ
タイトル:お前なんかいらないよ
著 者 立野 真琴 形 態 コミック レーベル ディアプラス・コミックス 出 版 社 新書館
【管理人評価】
・満足度 ★★★☆☆(星評価3.5)
・イメージキーワード
「再会」「苦い思い出」「四つ巴」「両刀×両刀」「ビッチ」「再会」
・読後の感想
「ビッチな晴樹よりも実は祥平の方がヤバイ人疑惑」
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