タイトル | 言解きの魔法使い | |
著 者 | 結月さくら | |
形 態 | コミック | |
レーベル | サンデーGXコミックス | |
出 版 社 | 小学館 |
親友が失跡した—。
本当に僕を見ているのは君くらいのものだろうな。
主人公矢萩 真(やはぎ まこと)は、4年前に失踪した年上の“親友”藤堂ナツメを捜している。
彼を見つけ出した矢萩は、日常と異なる世界に足を踏み入れることになる。
BL枠に入れたら作者に怒られるかもしれない男同士の友情を描いた怪奇譚「言解きの魔法使い」。
それでは、レビュー開始。
閉じた図書館。魔女と魔法使い。
学生時代、年の差関係なく“対等”であり“唯一無二の親友”だった二人は、卒業し疎遠となっていた。
失跡した理由も生死も分からない。
忽然と姿を消したナツメの行方を追う矢萩は、藤堂私蔵図書館であっさりとナツメと再会する。
彼は、4年もの間、魔女によって図書館の中に閉じ込められていた。
“図書館の所属物”と自らを称するメイド姿の女性は告げる。
ナツメ様は魔法使いになってしまわれたのです
文字を解く。
“文字と言葉の魔法使い”ナツメは、魔女によって奪われた腕を取り戻す為に図書館の中で、怪異を文字として読み解く。
図書館の中で大蛸が暴れまわる。
神の姿をしたものに襲われる。
それは、ナツメの奪われた腕が文字として生まれた怪異。
その怪異を読み解く度に、怪異は文字に変化し、ナツメは、腕の一部を取り戻すことが出来る。
この怪異を読み解いていくシーンが、とても面白いです。
文字の成り立ちや意味から推察して当てていくゲームのよう。
この文字だったのか!という瞬間は、爽快です。
個性豊かな魔法使いたち。複雑に絡み合う事象
魔法使いとは成るものでも成れるものでもなく、落ちるもの。
成り果てるもの—なのですよ。
次々と個性豊かな魔法使いが現れますが、“成り果てる”と言われる彼らが魔法使いになった経緯は、結構・・・いや、かなり重いです。
そして、矢萩がナツメを捜していた“親友”であること以外の理由とは—。
“図書館の付属物”と自称するメイド姿の女性は。
無邪気な赤子のように無知な着物姿の“魔女”である少女の正体とは—。
全体に流れる悲しみ・切なさは、明るい話が好きな人には受け付けないものかもしれません。
救いはあるけれど、悲しい。
落ち込んでいる時に読むのはおすすめしません。
■ブックデータ
タイトル:言解きの魔法使い
著 者 結月さくら 形 態 コミック レーベル サンデーGXコミックス 出 版 社 小学館
【管理人評価】
・満足度 ★★★★☆
・イメージキーワード
「怪異」「男の友情(恋愛要素なし)」「悲しい」「切ない」
「魔法使い」
・読後の感想
「友情ってやっぱりいいものだ・・・。」
【購入可能サイト】
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【余談】
過去購入した作品を読み返してみたら、思っていた以上に沈んだ気持ちになってしまいました。
そうだ、私、暗い話ダメだったんだ・・・ということを再認識。
バッドエンドNGな人間です。
今回の作品も元気な時に読んだら普通に面白いなーで終わる話なんですけどね。