タイトル | 丸角屋の嫁とり | |
著 者 | 山中ヒコ | |
形 態 | コミック | |
レーベル | ディアプラス・コミックス | |
出 版 社 | 新書館 |
それにしても男の身の上で
男と祝言をあげる羽目になった私の人生ほど
思うにまかせぬものもあるまい
男の身の上で政略結婚
というか、借金のカタに旗本の娘(として育てられた)主人公が嫁がされるという話。
設定としてはよくある話だと思うのですが。
思った以上に楽しめました「丸角屋の嫁とり」
そこに哀しみがある
事情があって女として育てられる。
その事情は色々あれど、育てられた側に葛藤が生まれるのは当然で。
物語を通じて感じるのは「哀しみ」。
男でありたいと思うのに、なれぬ葛藤とか。
何も知らず無邪気に男としての生を謳歌する幼い弟への思いとか。
色々あっても耐え忍ぶのは、主人公の生まれの良さや優しさからだと思うんです。
そっと日陰から眩しい外を眺めている。
全体を通してそんな切なさを感じるお話。
旗本というからには江戸時代ですよね。
この静かな哀しい感じは日本的だと思います。
主人公の選んだ道は
最終的に主人公が選んだ道に、びっくりしたのは私だけでしょうか。
うん、まあそれが幸せな落ち着き方なのかもしれない。
ちょっとそこが予想外だったので思わずコメント。
・・・これってネタばれにはならないよね?
エロいです
BLコミックというと、必ずそういうエロ愛情溢れるシーンが描かれる訳ですが。
恋愛よりも意のままにならない環境に置かれる葛藤とか、心情描写の方に比重が置かれている物語。
シーンは少ないですが、凄く印象的です。
リアルに(絵を)描写するからエロくなるって訳でもないんですよね。
相手の男臭い感じとかわずか数ページで濃厚なエロさを感じさせるのは作家さんの力量かと。
個人的には、絵を生々しく描写するエロさよりもこちらのエロさのが好きです。
■ブックデータ
タイトル:丸角屋の嫁とり
著 者 山中ヒコ 形 態 コミック レーベル ディアプラス・コミックス 出 版 社 新書館
【管理人評価】
・満足度 ★★★☆☆
・イメージキーワード
「切ない」「エロい」「政略結婚」「借金のカタ」
・読後の感想
「切ないけどいい話だな」
【購入可能サイト】
・Amazon
丸角屋の嫁とり (ディアプラス・コミックス)
・楽天kobo
丸角屋の嫁とり【電子書籍】[ 山中ヒコ ]
・Renta!
丸角屋の嫁とり(ディアプラス・コミックス)