タイトル | 残酷な祝福 | |
原 題 | The Sheikh's Princess Bride | |
著 者 | 羽生シオン | |
原作者 | アニー・ウエスト | |
形 態 | コミック | |
レーベル | ハーレクインコミックス | |
出 版 社 | ハーレクイン |
最初の数ページで引き込まれるヒーローの存在感
ラウンジで響く子どもの声と寂しげな主人公の佇まい。
子どもを目で追っていた主人公の視線の先に現れた魅力的な男性。
主人公じゃなくても見入るよ!
導入部分の描写ですっかり引き込まれたのは「残酷な祝福」
羽生シオンさんの絵柄の雰囲気が、実は管理人大好きです。
ということで、期待値も高くレビュー開始。
早々に感じるいくつかの違和感 ポイント
主人公サミラは若手ファッションデザイナー。
冒頭はチャリティオークションに参加するところから。
愛人契約金として先払いさせてもらおう
開始早々問題勃発。
サミラが出品したドレスにとんでもない金額をつけて落札しようとする大富豪。
そこをヒーローが、助けに入るのですが。
高値で落札されても拒否すればいいだけでは・・・?
どんない高額でも拒否すればいいんじゃないのかなぁと震え上がる主人公を見て思わず呟いてしまいました。
そして、そこを颯爽と救ってくれたアルサラスのスルタン(国王)タリク=冒頭でサミラが見惚れた男性。
主人公とは昔からの知り合い・・・って、いくら遠目でも冒頭で気付かないかな?初恋の相手だぞ?
と微妙にもやもや。
まあ、些細なことではありますが。
ヒーローが素敵過ぎです
とにかく描写がうまいと思うこの作品。
子どもが好きでたまらないのに産むことが出来ないという孤独と苦しみやタリクの双子の子ども達への心奪われっぷりとか。
子どもが欲しい。
でも過去の出来事で身も心も傷ついて男性も結婚もまっぴら。
そんなことを言いつつタリクに求婚するサミラ。
もちろんタリクが初恋の相手だからというのが大きな理由でしょうが、そんなことを知らないタリク視点で考えたら結構酷いですね・・・。
当然そんな結婚が何事もなく済む筈もなく色々と問題が勃発するのですが。
レビューを書こうと読み直して思うのですが、主人公が勝手に空回っているだけのような気が。
主人公サミラがショックを受けたタリクの言葉も、冷静に内容を考えてみれば納得の内容。
むしろ凄い良いこと言ってるよ!
過去の出来事を引きずって心身ともに傷を抱えたままのヒロインの複雑さは、このヒーローでなければ癒せなかったのではないでしょうか。
原作が良いのかコミカライズ作家の力量なのか、数々の描写もシーンも素敵過ぎる。
子どもの頃のエピソードなんて、そりゃヒロイン惚れるよね!なシーンばかりです。
思わず見入ってしまった
父親としても 男性としても
完璧すぎて
冒頭でタリクと知らず見入られたサミラが心の中で呟く言葉。
まさにその通りなお話でした。
■ブックデータ
タイトル: 残酷な祝福
著 者 羽生シオン 原 作 者 アニー・ウエスト 形 態 コミック レーベル ハーレクインコミックス 出 版 社 ハーレクイン
【管理人評価】
・満足度 ★★★★★(ヒーローが素敵!)
・イメージキーワード
「トラウマ」「結婚」「初恋」「幸福な家庭」
・読後の感想
「ロマンチックだし、何よりヒーローが素敵」
【シリーズ一覧】 1.残酷な祝福 2.スルタンと愛妾のハーレム
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【余談】
作品の中に主人公サミラの兄にしてジャジールのスルタン(国王)アシムが出てきますが、アシム夫妻のなれそめを描いた作品「スルタンと愛妾のハーレム」があるようで。
シリーズ物だったんですね。
そしてスルタンが兄って、サミラはお姫様ですね?
道理で、こういう王族との結婚にありがちな周囲との軋轢(身分差)エピソードがなかった訳です。