タイトル | 悪魔に嫁いだ乙女 | |
原 題 | Devil's Desire | |
著 者 | しげまつ 貴子 | |
原作者 | ローリー・マクベイン | |
形 態 | コミック | |
レーベル | エメラルドコミックス/ハーモニィコミックス | |
出 版 社 | 宙出版 |
天涯孤独の主人公、叔母に虐げられ家出する
両親が事故で亡くなり、その2日後に兄の戦死報告が届くという不幸に見舞われた主人公エリシア・デマリスは、亡き母に恨みを持つ叔母に館も家族で所有していたすべてのものを売り払われてしまう。
好色で年老いた地主に嫁がせようとし、その前に使用人から“痛い目に合わせる”ことを唆すという結構な極悪ぶりな叔母から、わずかな形見と少しのお金を持って荒天の中逃げ出したエリシアは、宿屋で二人の男と居合わせる。
シンデレラのような虐げられぶりなシーンから始まる「悪魔に嫁いだ乙女 」。
それでは、レビュー開始。
言い争う男二人
誰がこの私に報いを与えると言うのだ?
主人公・エリシアが必死に荒天の中を家出している時に宿屋で言い争う男二人。
セントルフルア侯爵であるアレクサンダー・トレヴェインは、彼の被後見人に言い寄っていたジェイソン・ベッキンガムを財産目当てとあざ笑い、恨みを買っていた。
被後見人というだけで、アレクサンダーがそれなりの年齢であり、裕福で地位も高いことは、お約束。
ハーレクィン系ヒーローって、結構年齢層高いですよね。実は。
冒頭のベッキンガムとの言い争いからわかるように、傲慢な彼は、宿に駆け込んできたエリシアと衝突し、ベッキンガムからの報復にエリシアを巻き込んでしまう。
報復って、実は大変だよね
ベッキンガムが選んだ報復方法。
それは、アレクサンダーとエリシアに薬を盛り、同じベッドの中にいることを第三者と共に発見すること。
未婚の女性が男性とベッドを共にしているところを目撃される=名誉を失うこと。
騙されても無理やりでも未婚の女性がベッドの中にいるところを第三者に目撃されて、男性が責任を取らされて結婚する・・・というのは、ハーレクィン的によくある展開。
しかし、アレクサンダー、報復の為とはいえ、凄い労力掛けてますよ。
何故か持ってた薬をアルコールに入れて、アレクサンダーとエリシアを別々に昏睡させて、真っ裸にしてベッドに運び込む。
エリシアはともかく、体格よさげなトレヴェインを真っ裸にするのは、大変でしょう。
せっせと準備するベッキンガムの姿を連想すると・・・少し哀れです。
やっぱり顔か、顔なのか
同衾しているところを目撃されて、意に染まぬ結婚をすることになる訳ですが、アレクサンダー、ベッドに裸のエリシアがいることに気付いた瞬間から、ノリノリです。
据え膳、遠慮なくいただこうとしている時点で、なんかこう・・・ヒーロー、汚れた大人感にじみ出てますね。
若くて美しいエリノアとの醜聞をなくす為というよりも、ぶっちゃけ己の欲望に従って渡りに船と喜んでいる感。
そんな傲慢侯爵と結婚して、エリノアは幸福になれるのか?というところですが、エリノアがトレヴェインを愛していると実感する過程が今一感情移入出来なかったので、評価は星3つ。
アレクサンダーの傲慢ヒーローぶりは、結構好みでして。
特に、トレヴェイン家の“色”について語られる場面。
黒は復讐
深紅は血
金は栄光
トレヴェイン家のご先祖様は猛々しい方たちだったんですよ
個人の性格というより血統なんかーい!という説明が好きでした。
■ブックデータ
タイトル:悪魔に嫁いだ乙女
著 者 しげまつ 貴子 原 作 者 ローリー・マクベイン 形 態 コミック レーベル エメラルドコミックス/ハーモニィコミックス 出 版 社 宙出版
【管理人評価】
・満足度 ★★★☆☆(星3つ)
・イメージキーワード
「家出」「意に添わぬ結婚」「貴族」「傲慢ヒーロー」
・読後の感想
「あっさり終わった。原作を読みたい!」
【購入可能サイト】
・Amazon
悪魔に嫁いだ乙女 (エメラルドコミックス/ハーモニィコミックス)
・楽天koboなし
・Renta!
なし
・eBookJapan
なし
・honto
なし
・BOOK☆WALKER
なし
・コミックシーモア
なし
【余談】
ハーレクイン・ロマンスコミックスは、原作をマンガにする為に、かなり圧縮したり、省略したり、微妙に設定を変えたりと作家さんが悪戦苦闘している気配を感じることが多いです。
今回の作品も出会いのシーンに対して、ヒロインの恋愛が駆け足な印象が。
機会があれば、原作の小説も読んでみたいです。