タイトル | 王様と幸福の青い鳥 | |
著 者 | 六青みつみ | |
イラスト | 花小蒔朔衣 | |
形 態 | 文庫 | |
レーベル | 花丸文庫 | |
出 版 社 | 白泉社 |
尽くし系ラブストーリー
六青みつみさんの作品は、主人公が可哀想で泣ける作品が多い気がします。
何を読もうかな・・・と思った時、泣きたい気分だったので(え?)目に付いたこちらの作品を選びました。
イリリアには三ヶ月分の記憶しかない
出だしの一文からして主人公の不幸臭漂いすぎてます。
流され主人公と人を信じられぬ王
思い出せる限り最初の記憶は、三ヶ月前。
どう考えても暗い過去がありそうだね?
そんな出だしから流れ流れて王の伴侶たる神子候補に。
出会った時には既に王様が好きで好きでたまらない主人公。(もちろん理由あり)
悪意なく世間知らずの、いたいけな子ども。
無邪気な子どもは、振り払うのには抵抗があるもの。
神子になるまでのやり取りよりも、腹に一物も二物もある厳格な王とのやり取りが印象的でした。
無邪気で子どもっぽい主人公は、作品によっては鼻につくというか、微妙に引いてしまうのですが、この作品の主人公はイラっとする一歩手前で収まってくれたので最後まで楽しめました。
甘えん坊な主人公、嫌いじゃないんです。
だけどあんまりにも子どもっぽいとびしばししばきたくなるというか・・・ゲホゴホ。
きっと辛口な王様目線の考えが、その辺を引き締めてくれたからかと。
身近な人間を信用しないという王様は、でも大人になったらそんな考えもあるよね?という位管理人にとっては馴染みある思考回路。
王の厳しさもその立場ならあって当然だと思うんですよ。
身近な人間に裏切られても仕方ないと覚悟することを求められるのが王だと思うんですよね。
悲惨さと誰にでも訪れるであろう人生の苦難
主人公は酷い目にあいますが、欲にまみれた周囲の思惑で酷い目にあうだけでなく、「あー、これは仕方ないよね。」という周囲との食い違いから生じたものも。
だからひたすら可哀想、悲惨だねという話でもないところが読みやすかったです。
これでもかと悲惨なエピソードが続くとやるせなくなってしまうのですが、悲惨さの中にも救いがある。
それがとても読みやすいと感じた作品でした。
■ブックデータ
タイトル:王様と幸福の青い鳥
著 者 六青みつみ イラスト 花小蒔朔衣 形 態 文庫 レーベル 花丸文庫 出 版 社 白泉社
【管理人評価】
・満足度 ★★★☆☆(悲惨すぎないのが○)
・イメージキーワード
「純粋無垢」「健気」「尽くし系」「切ない」
・読後の感想
「うるっとするけど読了感爽やか」
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