タイトル | 狼を狩る法則 | |
原 題 | Without Reservations | |
著 者 | J・L・ラングレー | |
翻 訳 | 冬斗亜紀 | |
イラスト | 麻々原絵里依 | |
形 態 | 文庫 | |
レーベル | モノクローム・ロマンス文庫 | |
出 版 社 | 新書館 |
海外BLは独特の雰囲気があるよね
と、しみじみ感じたのは「狼を狩る法則」
管理人は海外ミステリーをよく読むのですが、日本の作家が書くのとは違った空気感というのを感じます。
そういえば、海外BLも読んだことあった。
その作品にはまらなかったな・・・なんでだろう?
ということで、今回過去読了した本を引っ張り出し、再読してのレビューです。
狼はメイト(伴侶)を待ち焦がれる
「マミー、ぼくもダディとおなじオオカミなのに、オオカミにへんしんできないのはなんで?」
出だしは幼い少年が出てくるところからスタートします。
ダディがオオカミということは、お母さんは普通の人間なんですね。
少年は、メイトを待ち望んでいるようです。
可愛いなぁ・・・。
(ケーキミックスは生で食べても平気なの?と余計なことに気を取られつつ)
メイトとは?
狼は伴侶(メイト)を選べないのよ。神様が相手をお決めになるの。
出会えばすぐに分かるというメイト。
運命の伴侶ということですね。
一生の内に出会えない狼もいるという中、主人公チェイは4歳から待ち望んでいるのでした。
・・・こういう設定、好き。
大人になり獣医となったチェイの元に運ばれてきた狼を前に戸惑う主人公。
人狼に女性はいない。
待ち望んだメイトは、男性だった!
これは、盛り上がりますね!という設定なのですが。
葛藤とブレーキ
読み進めてすぐに首を傾げたのは、それぞれの人物の反応でしょうか。
主人公はノーマルなので、メイトが男性で茫然自失。
逆に主人公のいる地に引っ越してきたキートンは、目覚めてすぐに
「何てこった。あんたは・・・俺のメイトだ」
主人公と同じく呆然としつつも本能のままにキスしてしまったり。
ところが、まだ動揺している主人公の「自分はゲイじゃない」の一言にあっさり逃亡モード。
最近BL大量に読んでいてすっかり忘れていましたが、そういえば同性が好きなんだ!というBLって、現実的には葛藤が生じる話ですよね。
男性=マッチョな男らしさを尊ぶ(管理人イメージ)海外の方がゲイに対する偏見や差別も激しそうです。
ということで、相手がゲイじゃないと知って引く相手役の行動も分からないのではないのですが。
え、主人公なんで追いかけまくってるの?
逃げる相手役。押せ押せな主人公。
マテ、ゲイじゃないと言って戸惑っていたのは誰だ?
相手役のキートンも、ゲイじゃないといってもイケイケな主人公をそこまで拒否しなくてもいいんじゃないの?
初っ端の登場人物たちの行動が理解出来なくて感情移入出来ず。
コカン・コカン・コカンですよ
レビューしようと久々に再読した訳ですが、はまらなかった理由が分かります。
ええ、断言出来ます。
もう股間描写はよしてくれ。(切実
もう出会いからコカンがっちがちなんですよ。
だって、本能だから。
出会ってすぐに身体が反応する主人公とそのメイト。
いや、そこまでは分かるんです。分かるんですが!
もうひたすら詳細なコカン描写が続く訳です。
下手すると心情描写よりもコカン描写が多いんじゃないですか・・・?という位。
すぐに反応するコカン。
エロ描写もコカン。
もしかして、心理描写=コカン描写なのか?
エロい話、ぶっちゃけ嫌いじゃないです。
だけど、こうも延々とコカン描写が続くと勘弁してくれ・・・と言いたくなり。
というか、もうエロさを感じるレベルではなく。
半分読み進んだ段階で、まだコカン描写が続いた時は正直かなりイラっときましたよ。
他にも注目する要素はたくさんあった筈なのです。
例えば主人公の母親の人種差別的な白人嫌いエピソードとか。
ゲイを蔑視する主人公の親友が真実を知った時とか。
人狼だったりただの人間だったり実はゲイだったりな周囲の人間達とか。
キートンの人狼としての能力とか。
ゲイ蔑視の親友がまさかのゴニョゴニョ。
何故か突然命を狙われるキートンだとか。
リバ(受け×攻め逆転)なんてシーンも霞む位のコカン描写の多さ。
もういっそのこと全部なくしていいんじゃないかな。
いや、コカン描写がなければ楽しめたんじゃないか。
そんなことを思う程の量でございました。
■ブックデータ
タイトル: 狼を狩る法則
著 者 J・L・ラングレー 翻 訳 冬斗亜紀 イラスト 麻々原絵里依 形 態 文庫 レーベル モノクローム・ロマンス文庫 出 版 社 新書館
【管理人評価】
・満足度 ★☆☆☆☆(コカン、イラナイ)
・イメージキーワード
「獣人・人外」「人種」「迫害」「運命」「しつこい」「ノーマル」
・読後の感想
「エロ、もう全部削ってもらいたいかも・・・。」
【購入可能サイト】
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【余談】
レビューを書こう(内容をきちんと把握しよう)と意識して読んだ再読の方が、読むのがきつく感じました。
きっと初読の時はエロシーン、がんがん流し読みしていたのでしょう。
管理人的には、★ひとつ評価ですが、シリーズ化されているといことはかなりの人気作品かも?
そしてぶうぶう言いつつ、実は2作目・・・読んでます。(オイ
やっぱり登場人物のあの人のその後が気になってしまいまして。
また気が向いたら2作目も引っ張り出してレビューしたいと思います。