タイトル | 楽天主義者とボディガード | |
著 者 | 火崎勇 | |
イラスト | 新藤まゆり | |
形 態 | 文庫 | |
レーベル | キャラ文庫 | |
出 版 社 | 徳間書店 |
ストイックなボディガード・・・格好いい
ある日、突然ボディガードをつけられることになった主人公。
ボディガードといえば、ストイックに任務を遂行する姿が格好いいのですが、この作品、色々管理人のツボを突いた作品でして。
それでは、レビュー開始。
始まりは朝の電話から
亡き親の友人である”伊沢のおじさん” からの電話でもたらされた知らせは、主人公・平泉初美(ひらいずみ はつみ)の伯父が倒れたとの知らせ。
駆け落ちして結婚した母親の実家・神谷家は、”恥ずかしくなるくらいの金持ち”。
その神谷家のトップである伯父に子どもがおらず、何かがあった時に資産を継ぐのは誰かというと、筆頭が甥である主人公。
ただし、伯父には従兄弟が数人おり、それを面白く思っていないどころか実力行使に出ることが予想されるという。
「とにかく神谷の連中は過激だからな、君の身の安全を考えて、私からボディガードを付けることにした」
伊沢のおじさんは神谷グループの重役で、表立って動けない伯父に代わって何かと主人公の世話を焼いてくれる人。
その彼によって、初美にボディガードがつくことになる。
ボディガードと楽観主義者の攻防
母親譲りのハンサムな顔立ちと明るく気取ったところがない性格から、女性だけでなく同性からも好かれる主人公。
真面目に働いていても何でも気楽にやってると見られがちな楽天主義者。
神谷グループの後継者筆頭に挙げられるも、実は全く関係ない業界で少人数の会社の社長をしている。
「ガードの依頼をしたのは伊沢さんなので、私は好き勝手にします。
私を守りたかったら、実力で付いて来てください。」「・・・はい?」
やりたいことをやる為に、邪魔になるならボディガードなんていらないよと言う主人公。
いやぁ、こういう飄々とした主人公・・・かなり好きです。
躾のよい、ドーベルマンのようだ。
主人公に密着して守るのは、主人公が番犬のようだと思う西岡。
黒髪短髪の彼は、身体が締まっているのにマッチョではない”格好いい男”。
彼を気に入ってはいけない。
私は彼を裏切ると決まっているのだから。
プロ意識の高いハンサムボディガードと表面的には楽観主義ながら何かを画策している主人公。
この攻防がもう主人公のツボど真ん中でして。
こういう大人の化かし合い・・・凄いワクワクするというかときめくんですよ。
苛立った西岡とエロ展開にもつれ込むのも良し!
楽天主義者の裏の顔
自分の命が狙われているにも関わらず、ボディガードを煙に巻いて主人公が叶えたい目的とは。
飄々とした彼が望むもの。
見どころはやはりそこでしょう。
主人公が楽天主義の裏に隠し持った願望は、思い返してみると切ないような。
そして主人公の裏の顔だけではなく、ストイックで有能なボディガード西岡のプライベートな姿も必見です。
プライベートというか、友人ではない者を部屋に入れるつもりはないという主人公の要望に従って、お互い素の部分を見せるというか漏らしていく訳ですが。
「お前がバカなガキだからだ」
口が悪い!
ワイルド!
有能ゆえの俺様系?
飄々とした主人公も素敵だけど、こういう有能ワイルド系キャラも魅力的。
はたして主人公は目的を無事遂げられるのか?
はた迷惑な護衛相手に西岡はどう動くのか?
この二人の恋愛って?
管理人のツボを突きまくったこの作品。
とても楽しく読み終えました。
■ブックデータ
タイトル:楽天主義者とボディガード
著 者 火崎勇 イラスト 新藤まゆり 形 態 文庫 レーベル キャラ文庫 出 版 社 徳間書店
【管理人評価】
・満足度 ★★★★☆(星4.5)
・イメージキーワード
「楽天家」「攻防」「裏の顔」「ワイルド」「ボディガード」
・読後の感想
「ワイルド攻めが格好良すぎ・・・!」
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