囚われの薔薇姫と孤高の黒王子 (トパーズノベルス)

タイトル囚われの薔薇姫と孤高の黒王子
著  者麻倉とわ
イラスト弓槻みあ
形  態文庫
レーベルトパーズノベルス
出 版 社アイア

「孤高」?いえいえただの「下衆」

読んでいる内にヒーローのあまりの下衆ぶりに腹が立ってきてしまったのは「囚われの薔薇姫と孤高の黒王子」

久々の辛口レビューです。

平民と貴族の壁がない?

いきなりの濃厚エロシーンの後、王宮での宴に主人公・ローレンがぽかーんとしているところから始まる「囚われの薔薇姫と孤高の黒王子」。

音楽教師の娘(つまり平民)の娘であるローレンが王宮の宴に招かれたのは、ピアノの腕前を披露する為。

王宮でも噂に上る程の腕前で、王妃に招待されたらしい。

ついでにそのかわいらしさも同じくらい世に知れ渡っているとか。

・・・突っ込み入れていいですか?

貴族と平民には、あまりに分厚い壁があって、平民の噂が貴族に届くことはまずなさそうなんだけどなぁ・・・。

物語に現実的な突っ込みを入れるのは興ざめなことですが、多分最初に引っかかったのがその辺かと。

偏見かもしれませんが、平民のピアノの腕前が、例えば貴族にパトロンを持つ音楽家より秀でるのは難しいような気がするんですよね。

というか、あれ?
主人公は薔薇「姫」じゃなかったんだ?

でも、それは小さな違和感でした。
うん、まだまだ序の口だったとは!

一目見て舞い上がる主人公

どうかアンドレア様の憂いが晴れますように。

第一王子である兄を亡くし、沈み込んでいるという第二王子アンドレア。
どうやら宴もふさぎ込む息子を心配した王と王妃が開いたものらしい。

素晴らしいピアノに感動しつつその素晴らしい腕前を披露したローレン。
一目見た時からアンドレアにぽーっとなってるのが明らか。
素敵フィルターかかってるよね。
本人特に何も行動してないのに。

彼が美しいのと、兄の裳に服しているのか黒い服を身につけてたまにぽつんと立ってるだけだよね。
主人公、舞い上がってるねぇ・・・。
演奏後、アンドレアに誘わるまま彼とお茶をするのですが。

何してるの王子様。
衝撃のストーリー展開が待っていた。

下衆かつ下品な王子様

ここには私たちしかいない。
若い者同士、気楽に過ごそうじゃないか。

何そのエロ親父のような発言。

早々に媚薬を主人公に飲ませ、あっという間にベッドに直行。

わくわくするよ、ローレン。
君とは楽しめそうだ。

絶句するとはこのことだ!
孤高なんだよね?兄が亡くなって塞ぎ込んでいるんだよね?
王子という立場なら高貴な女性に群がられる立場。
女性に困ることがないでしょう。
それを平民である女性を部屋に引きずり込んで無理矢理レ○プ。
え、何これ?

忠誠って何だ

事後に逃げだそうとする主人公は、王宮にあがり近衛兵になっていた幼なじみのステファンに遭遇。

よく聞いてくれ。
おとなしくしていれば、すぐに家に帰れる。
それも持ちきれないほどの贈り物を持ってね。

え。
幼なじみで自分と同じ出身の女の子が王子になぶられてるのを放置?

いくら頼んでも、彼は頷かない。
ステファンは近衛隊の中でも、最も忠実な者のひとりなのだから

王子の発言にもあ然。
忠実・忠誠ってなんだ。
主人が道を踏み外したら、自分の身を省みず諫めるのが忠臣じゃないの?

もうひたすらにエロありき?

突然宴に来た平民の彼女に薬もってやっちゃうし、そもそも主人公のどこが好きで襲ったのかさっぱりだし。(ただの性欲?)
拒まれたのが珍しいからって粘着するわ、ひたすら続くエロシーンは下品だしで流し読みモードに。

主人公、何でほだされるのかさっぱり分からない。

孤高・・・じゃないよね

『アンドレア殿下はお寂しい方なんだ』

幼なじみステファンが語る第二王子の姿。

いや、寂しいっていうか女の子に襲いかかって性欲満たして・・・王宮生活満喫してないか?

喪に服しているような黒衣だけど、それ、勝手に主人公が思ってるだけで単なる黒色好きじゃないの?

終盤になってやっとアンドレアの胸の内が語られますが・・・いやだからって女の子襲いまくっていいのかと問いつめたい。

主人公含めた周囲のアンドレアに対する反応が理解不能でした。

ローレンが王子様への恋心を意識した後、身だしなみを整えながら語る侍女の言葉がまたあり得ない。

「だってシーツを巻いて、この部屋から逃げ出すなんて・・・驚きました。とてもかわいらしくて、とても楽しい方だわ。」
「アンドレア様も。ローレン様のそういうところがお好きなのでしょうね。」

いやいやいや待って。
それって最初、薬盛られて無理矢理やられて、母親の形見のドレスもびりびりに破られて仕方ないから裸を隠す為にシーツを巻いて逃げたシーンだよね?

襲われた本人にとっては、それこそ死にものぐるいの必死の行動だろうに、それを可愛いと笑う侍女にあ然。

それを聞いて王子が自分を好き?と顔を赤らめてる主人公の気持ちも理解出来ない・・・。

何故、どこが好きになったの?

主人公から見た王子の素敵部分。全て思いこみのレベルに見えるんですけど。

おお、ローレン。
身分なんて!
あなたは私たちの大切なアンドレアを救ってくれたではありませんか。

終盤の王妃様の発言もワカリマセン。
そもそも王妃様、自分の息子が女性を襲ってるの知ってたのでしょうか。

薬を盛って、相手の女性の意志関係なくしかも処女をおもちゃのように性欲処理に使ってるんですよ。
それ、主人公だけじゃないから。
主人公の前に山ほど食ってる風な発言してるから。

それに、平民と王族の結婚ってそんな簡単なものじゃないでしょう。
第二王子とはいえ、第一王子が亡くなってしまったんだから、唯一の世継ぎになるんだよ?

冷静になれ、物語の中の人々よ。
第二王子は決して可哀想でも気高くも素敵でさえもない。
ただの下品で下衆な人間の屑だぞ。

あまりの下衆ぶりに、他のエピソードが全く頭に入ってきません。

読み終えて何故か腹が立って仕方がない自分に気付く。
そんな物語でした。

ちょっとおかしな主人公の周辺のキャラクターを笑い飛ばせる人。
または、時代劇の悪代官(『良いではないか』『あ~れ~!』)好き!な人ならば楽しめる・・・かもしれない。

管理人には受け入れられなかったこの作品。
実は、ネット上の口コミではなかなか評価が高い作品です。

■ブックデータ

タイトル:囚われの薔薇姫と孤高の黒王子
著  者  麻倉とわ
イラスト 弓槻みあ
形   態 文庫
レーベル トパーズノベルス
出 版 社 アイア
【管理人評価】
 ・満足度 ★☆☆☆☆(星0.5評価)
 ・イメージキーワード 
  「下衆」「下品」「強制」「意味不明」「理解不能」「謎の王子上げ」
 ・読後の感想
  「みんな目を覚ませ!そいつ(王子)はただの下衆だ!」

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