裸足の伯爵夫人(MIRA文庫)


タイトル裸足の伯爵夫人
原 題Suddenly
著 者キャンディス キャンプ
翻 訳細郷妙子
形  態文庫
レーベルMIRA文庫
出 版 社ハーレクイン

 

私と結婚してくださいとお願いにまいりました

18世紀のロンドン。
主人公チャリティ・エマーソンは家族の目を盗んで朝早く屋敷を一人で抜け出すと、”悪魔のデュア”、デュア卿サイモン・ウエストポートの前で言い放った。

そんな衝撃的な出だしで始まるこの作品。

冒頭の数ページを読んだなら・・・買うでしょう。

無邪気で可愛い女の子の無茶には勝てないよね

家族の目を盗んで一人で外に出て(この時点で上流階級としては非常識)、初対面となるサイモンに突然自分と結婚しろと言い放つ。

しかもサイモンとは初対面。

いやいや、ヒーローでなくても驚くでしょう。

ヒーローを前に、自分と結婚するべきだと滔々とプレゼンしだす主人公。
もうその部分だけで完全に心を掴まれましたよね。

主人公の若さ・無鉄砲さ・若さ故の真っ直ぐな正義感とその行動力。
いや、もう何この子可愛い・・・♡ な世界ですよ。

小説の主人公が魅力的というのは、一番大事な要素だと思うのだけど、これが案外難しい。
えっ、何でそんなことするの?
主人公の言動に違和感を覚えると、すうっとその作品の世界観から弾き出されてしまい興ざめ。
この作品には、主人公チャリティの元気さに目を奪われて最後まで一気に読了してしまう・・・そんな勢いがあります。

好きな要素が詰め込まれすぎ

ヒーローが望む結婚相手は「結婚に愛を求めぬ物わかりのよい大人の女性」。
が、突然現れたのは12歳も年下の活発的な女の子。

そう、主人公は女性じゃない。女の子なんですよまさに!

裏も表もありません!思ったことは即実行な猪突猛進少女。

対するヒーローは、色々あり過ぎ。
まあ地位やお金もある大人の男性ですからね。
あるでしょうあるでしょう、大人だからこその鬱屈や捻じれてしまったものが。

「奥様が亡くなったのはあの人のせいだって」
「そうそう。弟さんも変な死に方をしたという噂よ。」

“悪魔のデュア”なんて噂されちゃってますけど。

捻じれや鬱屈した大人の男と若い女の子。
価値観の違いから、どこかでぶつかるのは必須。
それに主にデュア卿の周辺にいる人間達の思惑がきな臭い。

波乱万丈の中、チャリティとサイモンの関係はどう変化していくのか。
オススメな一冊です。

あ、若い女の子が主人公といっても濃厚なシーンは当然ありますので念のため。

■ブックデータ

タイトル:裸足の伯爵夫人
 著  者 キャンディス キャンプ
 翻  訳 細郷妙子
 形  態 文庫
 レーベル MIRA文庫
 出 版 社 ハーレクイン
 【管理人評価】
 ・満足度 ★★★★★(管理人お気に入りベスト10入り!)
 ・イメージキーワード
 「元気」「無鉄砲」「楽しい」「年の差」「波乱万丈」
 ・読後の感想
 「すっきり!」

【購入可能サイト】

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【余談】

店頭で購入しやすいMIRA文庫

ロマンス小説ってお店で購入しづらいと思いませんか?
いやもうエロです!って前面に押し出すような表紙だったり。
それをレジに持っていくのは抵抗がある・・・そう、まさにロマンス小説は”男のエロ本”に通じるものが。

まあ、でも読みたいと思ったあら買っちゃうのですが、それでもハーレクインの薄いペーパーバックは未だに手が出せないです。

そんなロマンス小説の中で、一番購入しやすいのが今回の作品が出されているレーベルである「MIRA文庫」。

背表紙が濃紺で、落ち着いた雰囲気。
表紙もイラストだったり写真でも過激なものではなく比較的抵抗なくレジに持っていけるレーベルです。