ぬばたまおろち、しらたまおろち (創元推理文庫)

タイトルぬばたまおろち、しらたまおろち
著  者白鷺 あおい
シリーズぬばたまおろち、しろたまおろち
形  態文庫
レーベル創元推理文庫
出 版 社東京創元社

地方に住む少女と白蛇の交流

中学2年生の夏。
両親を亡くし、伯父・叔母と暮らす綾乃(あやの)は、村での生活と将来について閉塞感を覚えている。

山間の小さな村で、人の言葉を話す白蛇と遊ぶ少女の生活は、村を訪れた一人の客人によって非日常の世界へと引き込まれる。

それでは、レビュー開始。

少女、白蛇と遊ぶ

幼い頃に出会った白い小さな蛇は、今や3mを超す大蛇。
中学生の女の子となれば、爬虫類は忌避すべき生き物に入りそうなものですが、全くそんなことはなく。

細い道から木の間に入り、川沿いに歩きたどり着いた淵が白蛇のアロウと綾乃の秘密の逢瀬の場所。

綾乃は、そこで将来の不安についてこぼし、水着で大蛇であるアロウと一緒に泳いで遊ぶ。

蛇であるアロウの頭を撫で、巻き付かれても全然平気。

幼い頃から出会って9年。
両親を亡くした綾乃にとっては、伯父・伯母よりも白蛇の方が家族に近いのでしょう。

辺鄙な山奥に暮らす、少女と白蛇。
・・・なんかエロい。

中学2年生の主人公で、エロシーンもないのですが、ライトノベル(少女小説)ではなくこちらのTL小説レビューにしたいのは、この2人の距離が近すぎて、エロさを感じたからでした。

愛している、綾乃、わたしと結婚してくれ。
わたしの妻になって、わたしの子供を産んでくれ。

いやいや、中学生相手に何言ってるのエロ蛇!

18禁シーンはないですけど、エロさを感じたので、TL小説認定です。

開く、思わぬ世界への扉

安定の絆を築いている白蛇アロウと穏やかに続くかと思われた日常が壊れるのは、辺鄙な村に訪れる東京からの客人。

大学の先生をしている女性は、村の昔話を調べに1週間、綾乃の家に泊まることになる。

村で身近に息づく河童や天狗などの物語。

突然選ばれた雨乞いの祭での舞姫役。

閉鎖的であやかしとの距離が近い村に生きる綾乃の前に開かれる世界とは?

ラノベやTL小説ばかりを読んでいたからかもしれませんが、電子書籍で読むと分かりづらいのですが、本書、1冊のページ数、とても多いと思います。

ちょっと設定やら理解しづらい部分がちょこちょことありましたが、深く考えずに勢いで読み進めてしまいました。

上記で触れたストーリーは、序盤の序盤。

新しい世界で新しい生活をする綾乃。

その生活や新しく出会う人間ならざる人々も興味深いのですが、まさかそうなるとは!と思う予想外の話の展開でした。

■ブックデータ

タイトル:ぬばたまおろち、しらたまおろち
著  者  白鷺 あおい
シリーズ ぬばたまおろち、しろたまおろち
形   態 文庫
レーベル 創元推理文庫
出 版 社 東京創元社
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★☆☆(星3つ)
 ・イメージキーワード 
  「あやかし」「蛇」「ファンタジー」「魔法使い」「獣人・人外」
 ・読後の感想
  「中学生でこのエロさはいかがなものか」

【購入可能サイト】
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【余談】

本作はシリーズ3部作の1作目。
個人的に一番面白いのは、この1作目だと思います。
2作目は、主人公が綾乃の後輩とのW主人公となるので感情移入しづらく

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3作目はちょっと面白く感じましたが、1作目の予想がつかない方向に話が転がっていく面白さには、ちょっと足らないかと。

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ただ、3作すべて読み直すと、やっぱりこれは綾乃と白蛇アロウの恋愛物語なんだなと感じました。

2021年8月現在3作ともKindle Unlimited対象作品ですので、サービス利用者の方はおすすめです!