幸せは永遠に (扶桑社ロマンス)


タイトル幸せは永遠に
シリーズブライド・カルテット
原 題SAVOR the MOMENT
著 者ノーラ・ロバーツ
翻 訳野川 聡子
形  態文庫
レーベル扶桑社ロマンス
出 版 社扶桑社

ブライド・カルテット完結!

4人の女性によって運営されているウェディング・コンサルティング会社<Vows―永遠の近い>の4人の恋愛模様を描いたブライド・カルテットシリーズ。

最後は、<Vows―永遠の誓い>の司令塔パーカー(パークス)・ブラウン。

それでは、レビュー開始。

ヒーローの立ち回り

昔ながらのメンバーではないものの<Vows>のメンバーと一緒に過ごすことが増えた自動車整備工場経営者のマルコム・カヴァナー。

シリーズ通して距離を近づけてきた二人ですが、今回マルコムが積極的に近づいていきます。

大邸宅を持ち、裕福な地域の名家として名高いパーカーと様々な苦労を経て母親と二人の生活を確立したマルコム。
マルコムの母親は、昔ブラウン家で働いていたこともあるらしい。

身分差とまでいかなくても通常のパターンならマルコムが引け目を感じるのかなと思ったのですが、自分とは違うと思いつつも揺らがないのは人生経験が豊富だからでしょうか。

気を張っているパーカーに対しても、妹の庇護者として保護欲剥き出しのデルに対してもそつなく立ち回るマルコムの如才なさが目につきます。

それに対してデル・・・。
ハンサムだしお金はあるし弁護士だしでもうこれ以上ないスペックなのに、妹(または妹分)のこととなるとどうしてこう残念なイケメン臭を漂わせるのでしょう・・・。

肉食系女子の結束、個性異なる男性陣の集い

今回、3人は既に婚約し結婚を待つばかり。
残るパーカーの恋愛に興味津々の3人は本当に楽しげです。
朝のセクシー報告はパンケーキ付きでとか。

ひと言、”ワオ”って言っていい?

序盤、熱烈なキスを目撃してしまったローレルとのやり取りも楽しいです。
シリーズを通して肉食系女子4人の結束を目にする場面はたくさんありましたが、男性陣の結束もなかなかのもの。

女性陣のようにべったりとはいかないまでも、気の置けない気楽な空気感の中で賭けをしたり、同じ楽しみを共有したり。

二人の話が進むきっかけは、この男性陣の間で持ち出された賭けのせいかも?
賭けより前に、マルコムはもうはっきり意図的に近づいていますが。

ヒーローを形作るもの

苦労して一から人生を築き上げてきたヒーローは、他の3人と比べると苦労の度合いが違うように思います。
でも誰よりもバランスよくその場に存在しているような。

ブラウン邸でいつも美味しい食事を提供してくれるハウスキーパーのミセス・グレイディへのユーモアある気配りも彼の母親の存在が大きくて。

その大事な彼の母親ケイと息子が付き合う女性としてパーカーが一緒に食事をするシーンなど、今までのシリーズにない見所かと。

大らかな母親と裕福かつ几帳面なパーカーとの対面はいかに。

二人の関係が壊れる時

いつも気を張って全てに気を配るパーカーとバランス感覚に優れたマルコム。
でもその関係に亀裂が走るのは簡単で。
人と深い関係を築くのは、やはり簡単ではないのだと実感します。

が。
関係を修復する為に取った行動がさすが!の一言。
いやこの発想は、他の男性陣にはないでしょう。

4人の男性陣の中で、最も立ち回りがうまい男は、さすがに違うなぁ。

ホットなシーン満載の「幸せは永遠に」。
最終的には、ヒーローであるマルコムの懐の深さを実感させられるお話でした。

■ブックデータ

タイトル:幸せは永遠に
著  者 ノーラ・ロバーツ
翻  訳 野川 聡子
形   態 文庫
レーベル 扶桑社ロマンス
出 版 社 扶桑社
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★☆☆(大団円)
 ・イメージキーワード 
  「肉食系女子」「友情」「家族愛」「母親」
 ・読後の感想
  「人の繋がりが素敵なシリーズでした」
【シリーズ一覧】
 1. 純白の誓い 主人公:マック
 2. 香しい薔薇のベッド 主人公:エマ
 3. ひとときの甘い想い 主人公:ローレル
 4. 幸せは永遠に 主人公:パーカー

【購入可能サイト】
・Amazon
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幸せは永遠に (扶桑社ロマンス ブライド・カルテット)(紙本)
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