タイトル | 雨降りvega |
|
著 者 | 凪良ゆう | |
イラスト | 麻々原 絵里依 | |
形 態 | 文庫 | |
レーベル | 幻冬舎ルチル文庫 | |
出 版 社 | 幻冬舎 |
静寂を感じる美しい世界
作品全体から静けさが漂うな柔らかな雰囲気の「雨降りvega」
いやあ、もう素敵。
哀しく切ない世界にどっぷりと浸ってしまいました。
それではレビュー開始。
少年は想いに惑う
主人公は高校生の文人(ふみと)。
中学生の半ばに自分が同性愛者であることに気付いて以来、周囲との距離のとり方がうまく取れないでいる。
そんな彼の心を助けたものは。
読み終わった後、まるで夢から覚めたような気持ちになるのは、それだけ世界観に入り込んでいたからでしょうか。
文人が彼、『altair(アルタイル)』と出会ったのはインターネットでの掲示板。
出会ったといっても知り合ったという意味で、メールでやり取りする仲。
彼と主人公を繋ぐのは同性愛者であることと星の話。
最初、話しかける勇気がなかった主人公は『vega(ヴェガ)』というハンドルネームで星に関して投稿します。
夏の大三角のふたつ、こと座のヴェガとわし座のアルタイル。
タイトルの”ヴェガ”は、そんなエピソードから来ている訳ですね!
リアルな痛みと怒りと苦しみ
自分が異質であることに気付いてからの不安感。
周囲との距離のとり方に悩む主人公は凄く自然でリアルだと思います。
自分の高校生時代を思い出して胸が痛くなるような。
めちゃくちゃ劇的なことが起こるのではなく、でも些細なことに深く傷つけられてしまう、相手との距離を測りかねて泥沼のような中に引きずり込まれていく感じ。
そういう部分があまりに自然に描写されるので、こんなにも世界に引き込まれるんですね。
優しく美しい世界
柔らかな剥きだしの心に触れられるようなひりひりとした痛みを抱えるような出来事の連続に切ない・哀しい気持ちで読み進めました。
傷つき、傷つけられても悪意はそこになく、誰もかれも優しいように思います。
悪意がなくても人は傷つけられてしまうし、人を思いやるからこそ哀しみや痛みを抱えて生きていく。
文人と『altair(アルタイル)』がどんな出会い方をするのか。
どんな出来事が起こるのか。
タイトルに含まれる「雨」って?
ここで書いたらきっと興ざめでしょう。
ハードなエロもなく、大事件が起きる訳でもないお話ですが、若い頃の繊細な心理描写や人と人との心のつながり。そんなものが描かれたお話が読みたい人にオススメです。
うん、雨や星、そして最後に手にしたストラップ。
それぞれのエピソードに絡められるアイテムも素敵ですね。
ストラップ・・・本当に欲しくなりました。
■ブックデータ
タイトル:雨降りvega
著 者 凪良 ゆう イラスト 麻々原 絵里依 形 態 文庫 レーベル 幻冬舎ルチル文庫 出 版 社 幻冬舎
【管理人評価】
・満足度 ★★★★★(切ない・・・。)
・イメージキーワード
「切ない」「秘めた恋」「年の差」「葛藤」「救い」「癒し」
・読後の感想
「完全に世界に浸ってしまった!」
【購入可能サイト】
・Amazon
雨降りvega (幻冬舎ルチル文庫)
・楽天kobo
雨降りvega【電子書籍】[ 凪良ゆう ]
・Renta!
雨降りvega(幻冬舎ルチル文庫)
・eBookJapan
雨降りvega 凪良ゆう/麻々原絵里依
・honto
雨降りvega (電子書籍)