王太子妃になんてなりたくない!! (メリッサ)

タイトル王太子妃になんてなりたくない!!
著  者月神 サキ
イラスト蔦森 えん
形  態文庫
レーベルメリッサ
出 版 社一迅社

王太子妃になりたくない!超攻防バトル

実はタイトルから受ける印象からあまり期待していなかったこちらの作品。
予想外に楽しめました。
とういことで、レビュー開始

始まりは、なろう小説

実はこちらの小説、「なろう小説」と呼ばれるものなんですね。
なろう小説とは、小説投稿サイト「小説家になろう」から出版社に声を掛けられて出版されたという経緯の作品。
最初からプロの作家さんではないんですね。
ということで、ちょっと一般の書籍と比較して独特というか異なる様式のものが多いです。

そのことを念頭において今回の作品をみてみると、なろう系らしい特徴が。

1.主人公は転生者
前世(現代日本)の記憶を持った人間が主人公

2.複数視点で語られる
主人公目線だけじゃない一人称×複数パターン

なろう系小説で多い上記パターン。
個人的には、2.の複数視点での語り口は、気が散って気になることが多いのですが、今回は、あまり気になりませんでした。
それは何故かというと・・・話の展開というかストーリーのせいでしょうか?

王太子妃になりたくない主人公の逃亡劇

主人公は、現代日本の記憶を持っているリディアナ・フォン・ヴィヴォワール。
王族にも重用されている筆頭公爵家の一人娘。

特に王太子と年齢の兼ね合いがとってもいい→王太子妃筆頭候補と呼ばれる立場。
でも王族と結婚するなんて不本意!

何故なら前世の記憶を思い出してしまうと身分社会に馴染めない。
(王族と結婚するのは面倒)

王族のみに一夫多妻制。

「喜べ。リディ!ようやくお前の婚約が決まったぞ!」

子の心親知らず。
娘の為に良い縁談をと息巻く父親が嬉々として王太子との婚約を取り付けてきた!
さあどうする?

となった時の主人公のぶっ飛び加減がこの話のポイントじゃないでしょうか。
追い詰められた主人公が取った作戦(最後の手段)は。

王太子の反応は。

父親、その他周囲の人間の反応は。

主人公目線が少ないぞ?

正直驚いたのが、あれ、これ主人公以外目線の部分が多くない?
体感半分以上が主人公目線じゃないような・・・。
ということで、王太子目線、多いです。

でも、何故か許せちゃったんですよね。
他の作品だとうんざりすることが多いんだけど、何でだろう?

考えると、他者目線によって明かされる事実が多いからじゃないでしょうか。
繰り返しではなく、他者目線によって初めて知らされる真実。いえ、思惑?
あれ?これがこうなってるの?じゃあ次はどうなるの?
と、次に向けて意識を向けさせられるからかなと。

さらりと読み流した内容が、後で大きく取り上げられたりするもの意外でした。

ぶっちゃけエロメイン?

ぶっちゃけ、エロ要素は多いです。
何故なら主人公がとった行動とそれに対する王太子のごにょごにょごにょ。
一歩間違えると病んでる、いや腹黒だぞ王太子。
でもその攻防が面白いです。

攻防が一息つくのが今作。
最後の最後で突然兄やら幼馴染が出て来て「???」だったのですが、続くのですね。
とりあえず次作を買うのは決定です。

■ブックデータ

タイトル:王太子妃になんてなりたくない!!
著  者  月神 サキ
イラスト 蔦森 えん
形   態 文庫
レーベル メリッサ
出 版 社 一迅社
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★★☆(攻防モノって結構好きです)
 ・イメージキーワード 
  「攻防」「エロ」「腹黒ヒーロー」「転生モノ」
 ・読後の感想
  「してやったりですね」

【購入可能サイト】
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