ラストゲーム 11 (花とゆめCOMICS)


タイトルラストゲーム 11
著  者天乃忍
形  態コミック
レーベル花とゆめCOMICS
出 版 社白泉社

ゲームが終了していました

最近、別のカテゴリに夢中で少女マンガから離れていたのですが、久々にチェックしてみたならば・・・大好きなシリーズが完結していました。

ということで、無愛想&地味少女にその鼻をバキバキと折られまくって10年。
“顔よし頭よしお金持ち” な何でも持っている男が挑んだ最後の勝負の行方は  

全11巻の「ラストゲーム」。

今回はシリーズレビューです。

王様少年の初めての敗北

でもオレはこの10年間
この女との勝負に一度も勝てた試しがない

事の起こりは10年前。

「社長の息子で顔も頭も良くて女にも不自由したことない勝ち組」

そんなこの世の春を謳歌していた主人公・柳 尚人(やなぎ なおと)の前に現れたのは、転校生の九条美琴(くじょう みこと)。

第一印象は、

地味 つーか暗そう
全体的に貧乏くさい

だけどその日から柳の王様人生が終了する。

成績、スポーツ、何においても柳より一歩優れた結果を出す九条に苛立ち突っかかる柳をさらりと受け流すどころか、淡々と事実を突きつけ鼻をへし折る九条美琴。

ムキになって張り合っていた柳は、ふとした拍子に九条の淡々とした態度の裏の努力とその目的を知る。

生まれて初めて誰かに対して
負けたって思った

王様少年、初めての敗北。

小・中・高校と負け続けた主人公が挑む勝負とは?

何がムカつくって
こいつがオレを見ないことだ

小学生で負けて以来、意識して張り合う主人公に対して、完全スルーな九条。
我関せずというより眼中にないというのが正解。

少女マンガでは、比較的珍しい男主人公。
金持ち・顔良し・成績良しの完璧勝ち組男である柳が、憎めないのはその性格でしょう。

幼い頃からバキバキとその鼻をへし折られているので、上に立つ人間の傲慢さとは無縁かつ何とか九条をやり込めたいとあがく姿は下世話というか。

でも完全に相手にされていないというか意識すらしてもらえない姿は、不憫でもあり可愛らしいとさえいえる程。

何だろう・・・ハイスペックなのに、とってもおバカな子感漂ってるんですよね。

そんな彼が挑む勝負とは  

ええ、本当におバカです。

持ち越された勝負の行方

  勝負しよーぜ 九条
正真正銘最後の勝負ラストゲーム

これ、短期集中連載による3話完結のお話だったんです。
ええ、当時雑誌で読んだから覚えてます。

二十歳になった柳が九条に宣告した最後のゲーム。
その展開に、胸がキュンとしたのは管理人だけではなかったようで、長期連載化、そして11巻まで続いたのでした。

という訳で、花とゆめコミックスには珍しい大学生主人公です。

「エロがないのも良いものよ・・・」と管理人は呟いた

短期集中連載の3話分のみ収録された「ラストゲーム」の1巻。
その3話の中に、二人の小・中・高校生時代が詰まってまして。

タイトルラストゲーム 1
著  者天乃忍
形  態コミック
レーベル花とゆめCOMICS
出 版 社白泉社

2巻以降は、二人の大学生活中心の物語になります。

大学生だけど、エロ描写全然ありませんから!

主人公の柳の一喜一憂ぶりとか、調子に乗っては鼻をへし折られる日々がもう・・・。
そう、小学生。
おバカな小学生男子なんですよ!

ということで、コミュニケーションスキル低すぎ・マイペースかつ鈍感な女の子・九条に振り回される主人公をニヤニヤしつつ楽しむ物語でした。

ちなみに最終巻である11巻。
もうまるっと読者サービス巻ではないかと。

余韻をもたせて、後は自由に想像してね!という終わり方が一般的なのに、これはもうハッピーエンドのその先までしっかり描かれている感じ。

まあ、ぶっちゃけ1巻がその余韻有の終わり方だったし、それまでの1~10巻が焦らされ続けな物語でしたからね・・・柳良かったね。
主人公、やっぱり可愛いというか微笑ましいというか・・・おバカな子程可愛いとはこの事か!
最後まで管理人はニヤニヤしつつ読み終えました。

ちなみに最終巻の11巻は、ドラマCD付き特装版も出ています。

タイトルラストゲーム 11巻(完)ドラマCD付き特装版
著  者天乃忍
形  態コミック
レーベル花とゆめCOMICS
出 版 社白泉社

通常版が結婚衣装洋装、CD付きが和装なんて、両方揃えろといわんばかりの表紙ですね。
CD付きのマンガなんて・・・時代だなぁ。

■ブックデータ

タイトル:ラストゲーム(全11巻)
著  者  天乃忍
形   態 コミック
レーベル 花とゆめCOMICS
出 版 社 白泉社
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★★★(大好き!)
 ・イメージキーワード 
  「攻防」「男主人公」「ずれてる」「笑える」「可愛い」「勝負」
 ・読後の感想
  「ハイスペックなのにどこか抜けてる主人公が最高でした」

【購入可能サイト】
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【余談】

花とゆめ」や「LaLa」などの白泉社系の雑誌に掲載されている少女マンガは、管理人大好きでよく購入していました。

この2冊は、どんどん過激描写が増えていた他社のマンガ雑誌と比べてエロ控えめ。
更にSFやファンタジー要素が含まれたお話が多かったのも管理人好みでした。

まあ、今やそんな白泉社も「Love Jossie」などのアダルト路線の雑誌を出していますが。

やっぱり男女問わずエロ系は売れる、ということでしょうか。