ウサギの国のナス (幻冬舎ルチル文庫)


タイトルウサギの国のナス
著  者松雪奈々
イラスト神田 猫
形  態文庫
レーベル幻冬舎ルチル文庫
出 版 社幻冬舎

お笑いBLふたたび

BLにお笑いの分野があったんだ!
と、衝撃を受けた前作「ウサギの王国」に続編が出ていました。

前作のラストから3ヶ月後のウサギの世界。
新たに迷い込んだのは  

それでは、レビュー開始。

雰囲気イケメン、ワカメの夢をみる

父さん、母さん、みんな。
なんて言ったらいいんだ。
どうやら俺は不思議の国へ来ちまったんだ  

理容師学校のみんなと大久野島にキャンプをしにきた主人公・那須勇輝(なす ゆうき)は、酔っ払い気がつけば浜辺に打ち上げられたワカメになった夢を見た。

そんな形で始まったのは「ウサギの国のナス」。

主人公が目覚めると彫りが深い顔立ちの大男達に囲まれていた。

むくつけき男たちの頭からにょきりと生える二本のウサギの耳。
衝撃のウサギの王国再び。

前作読了のススメ

前作と主人公が異なる「ウサギの国のナス」。
でも前作主人公カップル、出番多いです。
まあ、前作主人公の泰英(やすひで)は、”兎神”、相手の隆俊(たかとし)は”王様” ですからね。
何だこの世界・・・と目を白黒させる主人公に色々説明してくれるので、前作より衝撃度が薄い気がします。

うん、単独でも読める話だとは思うのですが、前作を先に読むことをオススメします。
何故なら前作カップルとの絡みが多いから。

主人公は名前の那須(ナス)から兎神の式神と勘違いされることに。

「ああ、もう・・・なんでよりによって那須なんだ・・・」

ナスとキュウリは駄目だよねぇ・・・とか前作読んでいた方が、すんなり入ってくると思うんです。

泰英が日本に連れ戻されないか、やきもきする王様(隆俊)が主人公を敵対視する理由とか、嫉妬深い様子はやっぱり前作を読んだ方が楽しめるかと。

勇輝が主人公の物語でもあり、前作主人公カップルのいちゃいちゃぶりを楽しめる。
そんなお話になっています。

異なる常識の二人

前作程ではないですが、やっぱりお笑い部分は強烈です。

勇輝と前作主人公の泰英。
同じ常識を持った人間が二人いる分、二人でやらかしてしまうことも多々ある訳で。

理容師学校の学生である勇輝に泰英がひげを剃ってもらうシーンを見た周囲の人間の阿鼻叫喚ぶりとかは、いい感じで笑わせていただきました。

何が面白いかって、大変まずいことになっていることがよく分かっている泰英と、理解出来ずに泡を食う勇輝の対比が。

王様、相変わらず突っ走ってます。

が、一番のツボは秋芳(あきよし)が動揺のあまりに主人公のある場所を隠そうとして○○を押し付けるシーンでしょうか。

よりによって、※※に○○。
秋芳さんがまた、無事に隠せてやれやれというような態度なのが、またおかしい。

電車の中で読めないですね、これ。

恋愛の話から見ると、前作で大らかな女好きキャラだった秋芳が、いきなりめろめろ・べた惚れし過ぎじゃないの?
という点が少し引っかかったのと、いきなり今作から読むと今一お笑いに乗れない人は多いかも・・・ということで、評価は星3つです。

収録話

巻末に前作主人公泰英視点の「イナバ日記」が収録されています。
物語の裏で泰英と隆俊がどんな風にイチャイチャしていたかが描かれています。
毎回、嫉妬に狂った隆俊に『あ~れ~』な感じで拉致されていた泰英はこんな目にあってました、みたいな。

うん、想像通り。

前作カップルが大好きで、二人のその後のイチャイチャを読みたい!という方は、きっと満足することでしょう。

■ブックデータ

タイトル:ウサギの国のナス
著  者  松雪奈々
イラスト 神田 猫
形   態 文庫
レーベル 幻冬舎ルチル文庫
出 版 社 幻冬舎
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★☆☆(やっぱり笑える)
 ・イメージキーワード 
  「笑える」「人外・獣人」「異世界」
 ・読後の感想
  「笑いの衝撃は前作の方が強烈だった!」

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