奥さまは外法使い! (幻冬舎ルチル文庫)


タイトル奥さまは外法使い!
著  者小中大豆
イラスト陵 クミコ
形  態文庫
レーベル幻冬舎ルチル文庫
出 版 社幻冬舎

ツンデレ少年と猫かぶりの腹黒青年

主人公・間藤真輝(まとう まき) の初恋とも気付かぬ初恋は、小学五年生の時のこと。
素直になれない高校生と隣人の腹黒御曹司・鈴鹿神(すずか じん)の恋愛を描いた「奥さまは外法使い!」。

どこか殺伐とした二人の関係が変化したのは、真輝の『お稽古』が原因だった  

それでは、レビュー開始。

少年はツンデレです

主人公・真輝(まき)の隣人である青年・鈴鹿神(すずか じん)は、上場企業社長の跡取り息子。
初対面の時に、言葉も忘れて見惚れた(初恋?)にも関わらず、神に対する真輝の発言は、辛いというか刺々しい。
それに対して、何かと真輝に構い笑顔で嫌味を吐く神の性格の悪さも相当なもの。

あれ?この二人全然甘い関係になりそうもないんですけど?

年下である主人公の口が悪いパターンはよくあるけれど、年上社会人である神もまた違うタイプで刺々しい。

ツンデレと毒吐きじゃあ、平行線のまま物語が進まなさそうなのですが。

ところが二人が刺々しいやり取りをした真輝・高校三年生の夏。
序盤早々1年半の時間が飛びました。

いきなりラブラブなんですけど

突然、せっせと朝食を作るシーンから始まる本編。
いきなり夫として現れる神。

・・・え、夫???

「神、好き」

「いや。うちの奥さんは、いつまでも初々しいなと思って」

ツンはどうした!毒はどうした!と叫びたくなる二人のいちゃいちゃぶり。
いきなり結婚半年という状況といちゃらぶ展開に驚きが隠せません。

真輝の側で何やかんやと口出ししてくる”白っぽいモフモフしたもの” である”藤田さん”なる存在。

「真輝ひどい。僕は君の忠実な使い魔なのに。師匠にも協会にも、君のやったことを黙ってあげてるのに」

いやもうタイトルでもろバレですし、本編始まって早々明かされているので、ネタばれ許容範囲として書いちゃいます。

真輝がせっせと小学生の頃から通っていた”お稽古” は、外法。
真輝は”使い魔”藤田さんを従える外法使いだった!

・・・せっせと外法を習いに通い、進級に一喜一憂する小学生・・・可愛いな。
何ですかその異質な癖に、醸し出す日常感。

 

高校卒業して結婚した今は、教師として働いている状況。

何故、男同士で結婚しているのか?
周囲の反応は?
真輝の犯した禁忌とその代償は?

結婚期間を一年間と定めたその理由。
3ヶ月後に訪れる二十歳の誕生日に決断しなければならないことは?

次々と明かされる状況。
見どころはその辺りでしょうか。

年下純潔(?)主人公と、あまりに恋愛慣れしている神の対比とか、『お稽古』といいつつ外法を習いに行くとか、使い魔の藤田さんや師匠のやり取りとか、そこはかとなく笑いというか可笑しくなる要素がある為、思い悩んではいても完全なシリアスでもなく。

話の先が読めるようで・・・えっ、それってそれなの!?と思うような決着の付き方でした。

収録話

巻末に電子限定おまけ「外法使いと愉快な仲間たち」収録。
高層ホテルから湾岸の花火を眺めながらいちゃいちゃする二人と空気を読まない藤田さん達のお話。

■ブックデータ

タイトル:奥さまは外法使い!
著  者  小中大豆
イラスト 陵 クミコ
形   態 文庫
レーベル 幻冬舎ルチル文庫
出 版 社 幻冬舎
【管理人評価】
 ・満足度 ★★★☆☆(星評価3.0)
 ・イメージキーワード 
  「ツン×ツン」「年の差」「結婚」「外法」「タイムリミット」
 ・読後の感想
  「二人とも結婚前・後で態度違い過ぎ」

【購入可能サイト】
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【余談】

「奥様は外法使いだったのです・・・」
というのをやってみたかったという作者の方があとがきに書かれていたこちらの作品。
それって理解出来る年齢結構上じゃないのかなーと思うのです。

中高年である管理人は、すぐに分かりましたが!